MLB(大リーグ)の打率500傑を年度別にグラフ化
先日知人との雑談でちょっと気になったのでデータ整理してみました。
MLBの打率ランキング500傑を使います。1876年からのデータ。
横軸に年度、縦軸に打率の散布図です
500傑に入るには0.3451以上が必要。
戦後(第二次世界大戦)は4割バッターは出ていません。野球が面白いと感じる攻守のバランスがちょうどこのあたりなんでしょう。
2000年頃からは右肩下がり気味。理由は様々でしょうけど、打率より長打が重視されているように思います。近年よく使われる強打者の指標がOPS。OPSが出塁率と長打率の合算であることからも、打率よりも出塁率。コツコツ単打よりも長打の期待値が高い打者が重視され、それに合わせてバッティングも変わってきているのかなあと。
打率や打点は電卓もコンピュータがない時代には計算しやすい単純な指標として十分意味がありました。現代は大量のデータ取得が可能になり、複雑な計算も一瞬でできるようになったことで、運、球場、ポジションなどの違いを補正した様々な指標が算出されています。
WAR:MVP選出に重要視されるほど一般化した指標。WARといえばトラウト選手。異常に高い数値を毎年続けています。
運の要素を見るBABIPなどおもしろい指標がたくさんあります。選手の動きをステレオカメラやレーダーで正確に計測するStatcastが導入されていますので、へーというような分析手法が出てきそうです。
Statcastをわかりやすく見せた動画