ドコモが安い新プランを発表-なんですが実際は大幅値上げ?
政界官界が値下げしろと圧力をかけて、ドコモがそれに答える形で従量プランが発表されました。これに伴い従来の優良な割引制度をすべて廃止と発表。実はドコモが望んだシナリオで、政官業が結託したのかもしれませんけど。利用者は本当に得をするのでしょうか?
実はドコモは安かった
イメージと違って実はドコモは各種割引制度や、dポイント等の還元によって、維持費最安の携帯会社でした。
優良な割引制度
- シェアパック
- 月々サポート
- 端末購入サポート
- 機種変更応援プログラム
- 機種変更応援プログラムプラス
- docomo with
- ウェルカムスマホ割
これらを注意深く組み合わせて複数回線契約すれば月額2円維持はいとも簡単にできたのです。内容はさほど難しいものではなく、カタログをよく読めば分かる程度。ドコモの料金プランは良心的だなあと感じることができたはずです。
一人で5回線、10回線と契約すれば毎月の支払いは20円(ユニバーサル料2円×10回線)ということも可能。
利用者はドコモの意図を汲み取って契約すれば格安SIMサービスどころではない激安サービスでした。
すべて2019年6月1日以降は受付されなくなります。
端末分離販売でスマホ値上げ
携帯会社はスマホや携帯の端末代金を、月額料金に組み込む形にして大幅な割引をしていました。これも総務省の指示で廃止になります。
総務省は中古の流通を強化と言っています。日本人は中古のスマホ使っとけという事ではないと思いたいのですがどうなんでしょう。
携帯会社が高スペックスマホを安売りしてきたこともあり、日本の中古スマホは高品質で割安と言われています。日本に訪れた外国人がスマホを買っていきます。商売だったりおみやげだったり。
同じ商品を外国人客と日本人客で奪い合うわけですが、この勝負は日本人客が圧倒的に不利。消費税が10%にアップしますから、免税が受けられる外国人は同じものを日本人よりも10%も安く買えることになります。きれいな良いものは外国人、残りを日本人が買うような事にならなきゃ良いんですが。
優良な周辺サービス
- ドコモ口座の入出金
- ドコモVISAプリペイド
このサービスも利用者にとって有益でした。クレジットカード、nanaco、kiigoなどのサービスを組み合わせれば1回線あたり年間数万円以上の還元を受けられることが可能。こちらも昨年から今春にかけての内容変更で還元は無くなりました。
スマホ決済の競争は活発
ドコモのdポイントはバラマキが続いています。これはスマホコード決済市場を争っているため。PayPay、LINE Pay、楽天Pay等の競争によって、消費者への大きな還元が続いています。
これも、しばらくすると政界官界がらみになって、還元がしぼむかもしれません。
市場に任せたほうが結局トクなんじゃないかな
ドコモ、KDDI、ボーダホンで均衡し料金も端末も高止まりしていた市場を、ソフトバンクがボーダホン買収して一気に活性化した過去があります。2006年春のことで1兆7500億円の買収金額は当時のソフトバンクにとっては巨額でした。
買収後のソフトバンクの繰り出す施策は危うさも有りましたが、アイデアに溢れリスクを恐れない挑戦が続きます。当初はドコモ、au陣営はソフトバンクの無茶な販売は、早晩行き詰まるだろうと軽く見ていました。ところが、あれよあれよという間にソフトバンクがシェアを拡大。ドコモ,auが慌てて対応したときにはキャッシュバック合戦になり激烈な競争が勃発。おかげで可処分所得の少ない若年層が最新のスマホを契約できたため、ガラケーからスマホへの変化が進みました。
自由市場に大きな権力で介入することを許していると、スマホの次の変化では日本は取り残されるもしれません。