SDカードの消費電力を測定してみた。待機中と読み書き中の違い
大容量SDカードが値下がりしてきたため、いろいろな場面で使いやすくなってきました。
SDカードの待機時の消費電力は構造的にほぼゼロと推測できますが、実際にはどの程度だろう?と気になったので計測してみます。
SDカード Read&Write時の電流計測
実測例です。待機状態では0.00A、Read,Writeで0.1A前後
接続の様子。SDカード・カードリーダー・電流計・USBハブ
結論はカードリーダー込みで
- 待機時には消費電力はほぼゼロ
- 書き込み中、読み出し中は0.5W前後
SDカードの中身はフラッシュメモリ
SDカードの中には東芝の従業員が発明したNAND型フラッシュメモリが入っています。何が画期的だったかというと、ビット単位の情報書き換えではなくある程度まとまった情報をまとめて消して、改めて書き込むという方法を採用したこと。これで大容量の半導体記憶装置が大幅に安くなりました。当時はこの割り切った考えは社内で受け入れられず、発明者は退社して大学教授になっています。相当な失意だったと思います。ずば抜けて有能な人が思うような人生を歩めるわけではない見本の一つ。
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NAND型フラッシュメモリはスマホ、SSD、USBメモリなどに使われていて情報機器にはなくてはならないもの。2020年の市場規模は半導体の代表選手DRAMが8兆円。フラッシュメモリは7兆円弱。いかにフラッシュメモリが大きな産業に育っているのかがわかります。